2019年6月22日土曜日

The Songs of Trees 5

translator

『コケの自然誌』に続き、幸運にも、ネイチャーライティングの秀作を訳す機会をいただいた。ちょうど本書の翻訳原稿があがったころ、二〇一三年のピュリッツァー賞の発表があり、受賞こそ逃したものの、本書は「一般ノンフィクション」部門の最終選考に残った三作品の一つである。ニューヨーク・タイムズ紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙をはじめ、メディアによる評価も高い。これほど高い評価を受けるのはなぜなのだろう。

 一平方メートルという、ほんの畳半畳ほどの広さの原生林をつぶさに観察することを通して、森羅万象の不思議に思いを馳せる─そのこと自体を、初め私はそれほど目新しいことと感じなかった。でもそれはおそらく、私が日本人であるからなのだ、と思い至った。私たち日本人はそもそも、小さきものを愛でることが好きだ。盆栽も、箱庭も、苔玉も、縮小された自然であり、世界である。大きくて複雑なもののエッセンスを、小さなものに見出す、という行為が日本人は大好きなのだ。だから、この一平方メートルの土地に、それが存在する森全体が、そしてその森が存在する世界全体が存在している、と考えることに、(少なくとも私は)何の不思議も感じない。

  また日本には、春夏秋冬という四つの季節だけでなく、一年を二四の節気に分け、さらにそれを三つずつの「候」に分ける、「七十二候」と呼ばれる季節の呼び名がある。もともとは中国のものが日本に伝わり、江戸時代以降、日本の気候風土に合わせて改訂が加えられたという。七十二候の各名称は、そのころ、天候や自然界にどんなことが起きるかを短文で表わしたもの。たとえば太陽暦の三月二五日から二九日ごろは「桜始開(さくらはじめてひらく)」。五月五日から九日になれば「蛙始鳴(かえるはじめてなく)」。秋、一〇月一八日から二二日ごろまでは「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」。そして節気で言えば大寒の一月二五日から二九日は「水沢腹堅(みずさわあつくかたし)」といった具合だ。なんと美しい世界の捉え方だろう。七十二候の名称には俳句の季語になったものもある。季語が成立したのは平安時代だが、さらに古く、万葉集の時代から、日本の詩歌と季節は切っても切り離せないものだった。つまりそうやって日本人は、昔から季節に寄り添うようにして暮らしてきたのだ。
  本書の舞台となるテネシー州の森も、冬は雪に閉ざされ、春は花々が咲き乱れ、夏はホタルやセミが飛び交い、秋には落ち葉が地面を覆う、四季折々の変化が豊かな土地であることが本書からわかる。著者はここで、一年間、まさに移ろう季節に寄り添うようにして、彼が「曼荼羅」と呼ぶ森の中の小宇宙を観察し、読者もまた、一年間の季節の移り変わりを追体験することになる。

  この場所を曼荼羅と呼ぶこと、またタオイズムや禅に再三言及していることからは、著者が東洋思想の影響を受けていることが明らかだ。また彼の文章が非常に詩的で、文学的な隠喩をちりばめたものであることも、詩歌に季節を詠みこんできた日本人との共通点を思わせる。ネイチャーライティングというジャンルが成熟しているアメリカで本書を際立たせたのは、まさにこの東洋的な(そして私たちにとってはあまりにも自然なことに思える)視点だったのではないのだろうか。
  四季の移ろいを書き記すだけならそれは歳時記であるが、本書が単なる「英語で書かれた歳時記」ではないのは、著者の観察を裏づける圧倒的な科学的知見による。「蛙始めて鳴く」と観察するだけではなくて、蛙は「なぜ」この頃に鳴きはじめるか、それを解き明かすのが本書なのだ。鳥の飛翔の秘密、ホタルが光るメカニズム、森の植物同士のコミュニケーション……。まるで、パソコンのスクリーンに映し出された森の写真の、一輪の花を(あるいは一匹の虫を)クリックしたら、それに関する膨大な情報を提供する別のページに飛んだかのように、私たちが普段ごく当たり前に目にしているものの裏に、じつはどれほどの奇跡が隠されているかを鮮やかに見せてくれる。楽しい驚きの連続である。だから本書の真の価値は、自然という大きなものを曼荼羅という小さなものに縮めて見せた、そのことにあるのではなく、小さな曼荼羅を通して読者に見せてくれる世界の深さ、広大さにあるのだと思う。

  さらにその科学的知見や観察された事象の解釈は、現代の動植物学の先端を行く、ときに一般的な科学の常識を覆すものでもある。シカの減少を食い止めるために人間がとってきたさまざまな手段は、じつは自然な森のあり方に反する結果を招いたのではないか。菌根に関する最新の実験結果は、森の木にあっては「個体」という概念は幻想であることを示唆する─。自然において他と隔絶されたものは存在せず、あらゆるものが関係し合い、繋がり合っている、というのは、本書に繰り返し登場する主題だが、これは精神世界的な文脈で「ワンネス(oneness)」と呼ばれる概念に近い。
  ニューヨーク・タイムズ紙はハスケルを「生物学者のように思考し、詩人のように書き、自然界に対する彼の偏見のない見方は、仮説主導型の科学者と言うよりもむしろ禅僧に近い」と評している。普段は動植物学にまったく無縁の読者、動植物に詳しい人、科学者、瞑想者、詩人─どんな人が、どんな異なった「前提」を持って本書を手に取っても、きっとそれぞれに刺激を与えられることと思う。

2019年6月15日土曜日

The Songs of Trees 4 

epilogue

 私たちの文化と自然界の断絶が大きくなりつつあるのを今日の博物学者が嘆く、というのはよくあることだ。こういう愚痴には、少なくともある部分、私も共感する。企業のロゴマーク二〇個と、この地方で一般的に見られる動植物二〇種の名前を訊かれると、私が教える大学一年生はいつも決まって、企業の名前はほぼ全部言えるが名前を言える動植物はゼロに近い。これは私たちの文化圏に暮らすほとんどの人が同じだろう。

  だがこれは今に始まったことではない。現代生態学と分類学の始祖の一人、カルロス・リンナエウスは、一八世紀の同国スウェーデン人の植物学的な知識についてこう書いている─「視ようとする者も理解する者もほとんどいない。この、観察と知識の欠如によって、世界は多大な損失を蒙っている」。ずっとあとになって、アルド・レオポルドは、一九四〇年代の世の中についてこう書いた。「現代人は、間に入るたくさんの人や機械によって土地から隔てられている。土地と生きた関係をもっていないのだ……戸外に一日放り出してみるといい、そこがたまたまゴルフ場だったり『景勝地』だったりしない限り、ひどく退屈してしまうから」。どうやら、熟練した博物学者というものは昔から、自分の暮らす文化が、最後に残されたその土地とのわずかなつながりをあわや失いかけている、と感じていたらしい。

  二人の言葉はともに共感するところではあるが、同時に私は、博物学者にとってはある意味、今という時代のほうがよい時代なのではないかと思っている。

  生き物たちのコミュニティに対する関心は、ここ数十年、いやひょっとしたら数百年なかったほどの広がりと強さを見せている。生態系の未来に対する懸念は、米国内でも国際的にも政治的関心事の一つだ。人間の一世代より短い期間に、環境保護に関する活動、教育、科学は、とるに足りないものから最重要分野へと成長し、分断された人間と自然のつながりをいかに回復するかということが、教育改革者たちのお気に入りのテーマになった。こうした関心のすべてはおそらくこれまでにはなかったもので、心強く思う─リンナエウスやレオポルドの時代には、一般の人たちの心情も、政府も、人間以外の生き物の生態を学ぶことに興味を持たなかったのだから。
  もちろん、近年の私たちの関心は、先人たちの無頓着が私たちに押しつけた環境問題による、必要に迫られてのことだという一面はある。だがまた、人間以外の生き物に対する偽りのない関心や彼らの幸福を気遣う気持ちも、その動機となっていると私は思う。

  現代社会は、さまざまな方法で博物学者の気を散らし、障壁を作るが、同時に目を見張らんばかりにさまざまな、有用なツールを提供する。一八世紀に古典『セルボーンの博物誌』を書いたギルバート・ホワイトが、一連の正確な野外観察図鑑と、花の写真やカエルの鳴き声にアクセスできるコンピュータと、最新の研究論文データベースを持っていたならば、彼の詳細な自然観察はより豊かなものになり、知識人としての孤独感は小さくなって、より深い生態学的理解を得られたかもしれない。もちろんそうなれば彼の好奇心がネット上の人工的な世界で浪費された可能性もあるが、ここで言いたいのは、自然史に興味のある人にとって、かつてのどんな時代よりも今のほうが、助けてくれるものがたくさんあるということなのだ。
  私はこうしたものを使って曼荼羅という森を探索した。そしてこの本が、自分なりの探索を始める人たちを勇気づけてくれることを願う。原生林のこの小さな一角を観察できた私は幸運だった。これは希少な、恵まれた経験だ─原生林は、米国東部の土地の一パーセントの半分にも満たないのである。
  だが、世界の生態系への窓は原生林だけではない。実際、曼荼羅観察の成果の一つは、私たちがある場所を大事にすればそれが素晴らしい場所になるのであり、何か素晴らしいものをもたらしてくれる「手つかずの」場所を見つける必要はない、と気づいたことだ。庭園、都会の木々、空、野原、幼齢林、郊外に棲むスズメの群れ─すべてが曼荼羅なのだ。それらを綿密に観察するのは、太古の森を観察するのと同様に有意義なのである。  人はみなそれぞれのやり方で学ぶものだから、そうした曼荼羅の観察のしかたについて私が提案するのはおこがましいかもしれない。けれども、私が経験から学んだことのうち、やってみたいと思う人に伝える価値があると思うことが二つある。
  まず、期待は持たずに出かけること。興奮したいとか、美、自然の猛威、悟り、奇跡などを期待して行けば、明晰な観察をじゃまし、思考は落ち着きを失って曇ってしまう。五感を積極的に開放しておくことだけを望むことだ。  二つめの忠告は、瞑想のやり方を真似て、繰り返し繰り返し、意識を今この瞬間に向けること。私たちの意識はひっきりなしに彷徨ってばかりいる。そうしたらそっと連れ戻そう。そして繰り返し繰り返し、自分が何を感じているかを詳細に追究する─音の特徴、その場所に触れた感じや匂い、視覚的な複雑性。これは難しいことではないが、はっきりと意図して行なうことが必要だ。
  私たちの意識の内容そのものが、自然の歴史に関して重大なことを教えてくれる。ここから私たちは、「自然」というのが私たちとかけ離れたものではないことを学ぶ。私たち人間もまた動物─生態学的・進化論的に豊かな背景をもつ霊長類である。注意を向ければ、私たちの中のこの動物をいつでも観察することが可能なのだ─果物、肉、砂糖、塩などに強い興味を示したり、社会的序列や部族、人脈に執着したり、人間の肌、髪、体の形の美しさに魅了されたり、常に何かに知的な好奇心や野心を持ったりする、といったことを。
  私たちはみな、原生林と同じように複雑で奥の深い物語をもった曼荼羅の住人なのだ。さらに素晴らしいのは、自分自身を見つめることと世界を見つめることは対立する概念ではないということだ─森を観察することで、私には私自身がより明瞭に見えるようになった。  自分自身を見つめることによって気づくことの一つは、自分を囲む世界との一体感だ。生物が形づくるコミュニティの自分以外のものに名前をつけ、理解し、味わいたいという欲求は、人間らしさの一部である。生きた曼荼羅を静かに観察することは、こうして私たちが受けついだものを再び発見し発展させる、その一つの方法なのである。

2019年6月8日土曜日

The Songs of Trees 3

beginning

 チベット僧が二人、真鍮製のじょうごのようなものを手に持ち、テーブルの上にかがみこんでいる。じょうごの先端から、色のついた砂がテーブルの上にこぼれる。一筋一筋、細い砂の流れが、制作中の曼荼羅に線を描く。僧たちは円形のパターンの中心から、基本の形を示す白墨の線に沿って線を描き、何百という模様の細部を記憶に頼って埋めていく。

  ブッダを象徴する蓮の花が中央に描かれ、そのまわりを、華麗な装飾が施された宮殿が囲む。宮殿の四つの門が開いた先の同心円状の輪はさまざまなシンボルと色彩で描かれ、それぞれが、悟りに至る道の一歩一歩を表わしている。この曼荼羅は数日かかって完成したあと、掃き集められ、集められた砂は水の流れに投げこまれる。  曼荼羅にはさまざまなレベルでの重要性がある─それを作るために要する集中力、複雑さと統一性のバランス、デザインに組みこまれた象徴性。

 だがそうした性質のどれも、曼荼羅制作の究極の目的ではない。曼荼羅は、人生という旅路を、宇宙を、そしてブッダの悟りを再現したものだ。この小さな、砂でできた円を通して、宇宙全体が見えるのである。  隣では、アメリカの大学生の一団がロープの後ろで押し合いへし合いし、曼荼羅の誕生をサギのように首を長くして見守っている。いつになくおとなしい。

 僧たちの作業に夢中になっているか、その生き様のあまりの異質さが、彼らから言葉を奪ったのだろう。  学生たちは、生態学で最初の実習授業の始まりに、曼荼羅を見学に来ている。このあと授業は近くの森に移り、そこで学生たちは地面に輪を投げて自分の曼荼羅を作る。午後の残りの時間を、森のコミュニティの仕組みの観察と、自分の輪の内側の土地の調査にあてるのだ。

 サンスクリット語である mandala という言葉には「コミュニティ」という意味がある。つまりチベット僧と学生たちは同じ作業をしているのだ─曼荼羅について沈思し、精神を磨く。だが類似点は言葉や象徴するものの一致よりも深いところにある。  森の生態系がもつ物語は、曼荼羅と同じくらいの面積の中にすべて存在している、と私は信じているのだ。

 実際、七里ぐつ〔履けば一足で七里をまたぐという、おとぎ話に登場する靴〕を履いて大陸の端から端まで飛び歩き、結局何も見つけられないよりも、小さな面積についてじっくりと考えるほうが、森の真実がより明らかに、鮮やかに姿を現わすのである。  極小のものの中に普遍的なものを探す、というのは、ほとんどの文化の底流にあるテーマである。

 チベットの曼荼羅は私たちの手本となる隠喩ではあるが、こうした作品を生み出す文脈は西欧の文化にも存在する。  ブレイクの詩、「無垢の予兆」ではもっと極端に、曼荼羅は一粒の砂や一輪の花にまで縮小されて、「一粒の砂にも世界を/一輪の野の花にも天国を見」〔『対訳ブレイク詩集』松島正一訳、岩波書店〕とある。ブレイクの願望は、キリスト教の瞑想の伝統にもっとも顕著に表われる、

 西欧的神秘主義にもとづいている。十字架のヨハネ、アッシジのフランチェスコ、ノリッチのジュリアン、迷宮、洞窟、あるいは小さなハシバミ〔ヘーゼルナッツ〕の実─そのいずれもが、究極の現実を経験するためのレンズの役割を果たすのだ。  本書は、チベットの曼荼羅やブレイクの詩、ノリッチのジュリアンのハシバミの実が投げかける課題に対する、一人の生物学者なりの答えだ。

 葉や岩や水という、小さな沈思の窓を通して、森全体を眺めることができるだろうか? テネシー州の山中の原生林が作る曼荼羅の中に、私はこの問いの答えを、あるいは答えの端緒を見つけようとした。 *─ノリッチのジュリアンは一四世紀のイングランドの神学者。キリスト教神秘主義の系統に属し、幻視にもとづいて書かれた『神の愛の十六の啓示』(Sixteen Revelations of Divine Love)で知られる。

 幻視の中で、神がハシバミほどの大きさのものを「世界」であるとして示したとされる。  森の曼荼羅は直径一メートルちょっとの円形で、チベット僧によって作られ、そして流れ去った曼荼羅と同じ大きさである。曼荼羅の場所を選ぶため、私は森の中をでたらめに歩き、腰かけるのにちょうどいい岩が見つかったところで足を止めた。その岩の前が曼荼羅になったのだ。それは私がそれまで一度も見たことのなかった場所で、そこで何が見つかるかは厳しい冬の衣の下に隠されていた。  

 その曼荼羅は、テネシー州南東部の、森に覆われた斜面にある。そこから斜面を一〇〇メートル上がったところに砂岩の高い断崖があって、それがカンバーランド台地の西端にあたる。地面はこの断崖から階段状に低くなり、平らな部分と急斜面が交互に、標高三三〇メートル下の谷底まで続く。曼荼羅は、一番高いところにある台地の岩と岩の間に抱かれている。  

 ここの斜面は、オーク、カエデ、アメリカシナノキ、ヒッコリー、ユリノキ、そのほか十数種におよぶ多様な落葉樹の成木にすっかり覆われている。林床には浸食される断崖から転がり落ちた岩が散らばっていて、ともすれば足をくじきそうだし、平坦な地面がまったくなく、波のようにうねる岩を腐葉土が覆っているだけの場所も多い。  傾斜が急で足場が悪い土地であることが、この森を護ったのだ。山を下りると、谷床の肥沃で平らな土地には、牧場や農地を作るためにじゃまになる岩が比較的少なく、初めはネイティブアメリカンによって、それから「旧世界」からの入植者によって伐り拓かれた。  

 一九世紀後半と二〇世紀初頭に山の斜面を開墾しようとした入植者も若干いたが、それは過酷で無益な努力だった。こうした自作農家は密造酒で副収入を得、それがこの山腹の「シェイクラグ・ホロー〔「ぼろ切れを振る谷」という意味〕」という名前にもなった。町の住民がぼろ切れを振って酒の密造者を呼びよせ、そのぼろ切れに金を包んで置いておく。すると数時間後、金が一瓶の強い酒に置き換わる。  

 農作に使われていた小さな空き地や蒸留酒製造所だったところも、今では再び森の一部になっているが、かつて伐採されたところは、積み上げられた岩、古いパイプ、錆びついた洗濯用たらい、それにタンポポの群生などでそれとわかる。  それ以外の森の大部分は、特に二〇世紀の初頭に、材木や燃料にするために伐採された。だが、近づきにくいこと、運、土地所有者の気まぐれのおかげで伐採を免れた小さいスポットもいくつかあって、曼荼羅があるのはそのうちの一つだ。

 一万五〇〇〇坪ほどの原生林が、何百万坪の森に囲まれているのだが、周囲の森も、過去に伐採されたことがあるとは言え今ではすっかり成長して、テネシー州山岳地帯の森に特徴的な、豊かな生態系と生物学的多様性の大部分を保っている。  原生林はごちゃごちゃしている。曼荼羅から目と鼻の先の距離に、五、六本、腐敗の段階もさまざまな倒木がある。腐りかけの倒木は、何千種類もの生き物、菌類、微生物の餌になる。木が倒れたあとには林冠に穴が開き、若い木の一群が幹の太い高樹齢の樹の隣に生え、さまざまな樹齢の木がモザイクのように並ぶという、原生林の二つめの特徴を作る。  

 曼荼羅のすぐ西に、幹の根元の直径が一メートルあるピグナット・ヒッコリーの木が生えており、その隣には、倒れたヒッコリーの巨木が残したギャップにカエデの若木がかたまって生えている。私が腰かける岩の後ろには中年のサトウカエデがあって、その幹は私の胴まわりくらいある。この森にはあらゆる樹齢の木が生えている。植物のコミュニティが歴史的持続性を保ってきた証拠だ。 (*─林床の暗い森林にできた、林床まで光が差しこむ隙間のこと。)  

 私は曼荼羅の隣の、上が平らになった砂岩に腰かける。曼荼羅にいるときの私のルールはシンプルだ─頻繁に来て、一年間観察すること。静かにして、干渉は最小限に抑えること。生き物を殺さない、曼荼羅から持ち出さない。曼荼羅を掘ったり、這って入ったりしない。せいぜい時折、気をつけて触れるだけにすること。  

 いつ行く、という決まったスケジュールはないが、毎週毎週、私は何度もここで観察することにした。  この本では、曼荼羅で起きることを、起きたままに伝えていく。


2019年6月3日月曜日

汐首山

汐首山に行ってきました。ペリー艦隊が函館に錨を降ろしていた季節で、彼らもこのいい気候を体験していたであろう。海、森、空の色...良き風景を満喫できました。

汐首山へ歩いたルートでは、自衛隊の施設へ通じる割山では硬質頁岩の八雲層の露頭。三角点の海側の崖に粗粒玄武岩の露頭。「坂の上の雲」のロケ地のポコでは上磯セメントの石灰岩採掘地のジュラ紀と対比される戸井層の粘板岩が見られた。

(先第三紀の戸井層(粘板岩を主とするジュラ紀の地層),新第三紀層(汐泊川層と呼ばれ八雲期に対比される)、戸井層を貫入する粗粒玄武岩と、三つの地質年代の露頭が見られた。)

八雲層の年代は下の中のトートニアンに納まるか。
ランギアン(Langhian、ランゲ期)は、15.97百万年前〜13.82百万年前
サーラバリアン(Serravallian、セラヴァッレ期)は、13.82百万年前 - 11.62万年前
トートニアン(Tortonian、トルトーナ期)は、11.63百万年前 - 7.25万年前 

汐泊川層(八雲層相当)
鈴木守・長谷川(1963)命名.
分布
模式地は函館市の汐泊川流域.函館市北東部に分布.
岩質・地質
おもに硬質頁岩と泥岩の互層からなり,凝灰岩・砂岩の薄層をはさむ.亀田半島東部では基底部に玄武岩質の枕状溶岩をともなう.
対比
尾礼部地域の八木川頁岩層(庄谷・高橋,1967),函館市鱒川上流の鱒川層の下部は相当層.八雲層の下部に対比される.
関係
尾礼部地域では川汲層を整合におおい,ほかの分布域では先第三系を不整合におおう.層厚500m以上.
鱒川層:雁沢ほか(1985)命名.函館市鱒川上流に分布する汐泊川層中に不整合をみいだし,不整合面より上位と峠下火砕岩類とをあわせたもの.
ふくまれる火砕岩のフィッショントラック年代は8~10Ma(雁沢ほか,1985).


日本の地質1北海道地方 日本の地質『北海道地方』編集委員会編

2019年6月2日日曜日

The Songs of Trees 2

contents

1月1日 パートナーシップ 雪の結晶
1月17日 ケプラーの贈り物 さまざまな関係性
1月21日 ある実験 雪の中のコガラ
1月30日 冬の植物 春を待つ知恵
2月2日 足跡 シカの胃袋と微生物と森
2月16日 コケ 水と化学物質を自由に操る生物
2月28日 サラマンダー 肉を担保にした二つの取引
3月13日 雪割草 植物の形と薬効 3月13日 カタツムリ その目に映るもの
3月25日 スプリング・エフェメラル 依存し合う花とハナバチ

4月2日 チェーンソー 植林地と生物多様性
4月2日 花 受粉とさまざまな花の形
4月8日 木部 カエデとヒッコリーの配管システム
4月14日 蛾 汗と塩分 4月16日 早起き鳥 光と音
4月22日 歩くタネ アリとヘパティカ
4月29日 地震 悠久の時間 5月7日 風 風をつかむカエデの実
5月18日 草食動物 葉と昆虫の一騎打ち
5月25日 さざ波 蚊とカタツムリ
6月2日 クエスト(探索) ダニとアーサー王の聖杯
6月10日 シダ 不思議なセックスと生活環
6月20日 からまって 雌雄同体とカタツムリ

7月2日 菌類 縁の下の力持ち 7月13日 ホタル 発光器と懐中電灯
7月27日 射る光 寄生バチとイモムシ
8月1日 エフトとコヨーテ 適応の達人
8月8日 ツチグリ ゴルフボールとプラスチック
8月26日 キリギリス 森のミュージシャン
9月21日 薬 ヤムイモとアメリカニンジン
9月23日 ケムシ アリと鳥とカモフラージュ
9月23日 コンドル 森の粛清者
9月26日 渡り鳥 アメリカムシクイとカッコウ

10月5日 警戒の波 音と香りの情報網
10月14日 翼果 カエデは何処へ行く
10月29日 顔 アライグマはなぜ可愛いのか
11月5日 光 色彩とナメクジと擬態
11月15日 アシボソハイタカ 驚異の飛翔
11月21日 小枝 成長の記憶
12月3日 落ち葉 菌と根がすべてをつなぐ
12月6日 地下世界の動物寓話 目には見えない大きな世界
12月26日 木のてっぺんで リスたちの日光浴
12月31日 観察する 森と私 エピローグ

2019年6月1日土曜日

The Songs of Trees 1

Author
DavidG. Haskell米ユニバーシティ・オブ・ザ・サウス(University of the South)生物学教授。オックスフォード大学で動物学の学士号、コーネル大学で生態学と進化生物学の博士号を取得。調査や授業を通して、動物、特に野鳥と無脊椎動物の進化と保護について分析を行ない、多数の論文、科学と自然に関するエッセイや詩などの著書がある。また、South Cumberland Regional Land Trustの理事として、この本の舞台であり、E. O. ウィルソンが「自然の大聖堂」と呼んだシェイクラグ・ホローの一部を、買収し、保護する運動を起ち上げ、指揮した。テネシー州セワニー在住。妻のサラ・ヴァンスとともに小さな農場を営み、ヤギを育て、ゴートミルクを販売している。Cudzoo Farmのウェブサイトでゴートミルク配合の石けんを購入することができる。

translator
 東京生まれ。国際基督教大学教養学部語学科卒業。 外資系広告代理店のテレビコマーシャル・プロデューサーを経て、1997年に独立。海外のアーティストと日本の企業を結ぶコーディネーターとして活躍するかたわら、テレビ番組の企画、クリエイターのためのワークショップやスピリチュアル・ワークショップなどを手がける。訳書に『ロフト』『モダン・ナチュラル』(E.T.Trevill)、『[魂からの癒し]チャクラ・ヒーリング』(徳間書店)、『マリファナはなぜ非合法なのか?』『コケの自然誌』(築地書館)、『アンダーグラウンド』(春秋社)、他多数。

2019年5月24日金曜日

5月の本2


1 ミクロの森
  :1㎡の原生林が語る生命。・進化・草花、樹木、菌類、カタツムリ、鳥、コヨーテ…。アメリカ・テネシー州の原生林の中、1㎡の地面を決めて、1年間観察森の生きものたちのめくるめく世界を生物学者が描く。曼荼羅とは‼

2 超訳ニーチェの言葉 2 

3 十五少年漂流記 :新潮モダン・クラシックス    

4 ヘッセの水彩画 :コロナ・ブックス 114   

5 ニーチェ :講談社選書メチエ 279 

6 フリードリヒ・ニーチェ :シリーズ現代思想ガイドブック

7 前立腺がんは「ロボット手術」で完治を目指す! :尿失禁 術後の痛みを最小限に 

8 音楽の友′19-4 :没後70年記念 「うた」に生きたリヒャルト・シュトラウス :  

2019年5月13日月曜日

5月の本


1 十五少年漂流記 新潮モダン・クラシックス 
2 ミクロの森 1㎡の原生林が語る生命・進化・地球 
3 不見(みず)の月 博物館惑星 2
4 一冊でわかる楽器ガイド ビジュアルで楽しむ美しい音色の世界 
5 今からはじめる哲学入門 学術選書 087
6
フリークライミング
ヤマケイ登山学校 
7 音楽の友 2019-4 没後70年記念 「うた」に生きたリヒャルト・シュトラウスの世界 
8 結びのテクニック ビギナーへの講習:沢登りの準備
9 よい旅を

2019年5月12日日曜日

ヤンカ(ミヤマアズマギクらしい種が開花中)


福山層の受け盤がつくる崖地にミヤマアズマギクらしい開花中の種が見つかりました(話題参加者数名)。2018.05.12 HSCヤンカ山行時です。


:岩場に花開いていたアズマギク類について。以下は、メンバらによる話題(Yo氏撮影画像も)のメモです。


●日本のアズマギク類:冠毛色や毛の多少、葉形、花色、分布地理の違いによる幾つかの亜種/変種/品種が知られている。
①基本種アズマギク(温帯)自生地の北限は青森県
②亜種ミヤマアズマギク(高山帯寒帯)の礫地/草地
③変種アポイアズマギク(蛇紋岩)はアポイ岩礫地
④品種キリギシアズマギク(石灰岩)は崕山


⑤ヤンカ山のアズマギク類は既知の種か…?
 A’北限青森県から北上しヤンカに隔離分布した種か?
 B’高山帯から下りてヤンカのブナ帯に隔離分布した種か?
 C’蛇紋岩や石灰岩環境からヤンカ岩角地環境へ隔離分布した種か?
(Yo氏撮影の画像ではアポイ種ではないことは明らかでした)  


・ ヤンカの種は既に調査同定されているかだろうか?
・ また、渡島半島のブナ帯にヤンカのような自生の例はあるだろか?  
・ 同地の立地は:標高 530m、方位NE、傾斜 40度、地質 福山層凝灰角礫岩、地形 受け盤の岩角地(雪崩斜面上部)、土壌 未熟の匍行土で乾燥、周辺植生 原始的ブナ林)
・  今後:ヤンカのアズマギク(?)の結実期にHSCによる山行を希望。 話題の発展を期待してメモしました:

文責Tao(参照:梅沢本、5万地質図)

2019年4月14日日曜日

4月本


1  PC&スマホ活用術

2 コンサートベストテン2018年

3  加藤周一青春と戦争『青春ノート』を読む

4  日本列島の自然と日本人

5  神の島のこどもたち

6  牧野富太郎 植物博士の人生図鑑

7  北の無人駅から

8  さよなら、お母さん 墓守娘が決断する時

2019年3月22日金曜日

Theodor クルレンツィス

フランチェスカ ダ リミニ<幻想曲>

神曲の天国と地獄

天国も涅槃も地獄も

天国でもあり、地獄でもあり

無垢な心で悪い行いをしなければその場所は、、、になり天使も

邪悪な心でいたら、、、、となり苦しむのです

ongakunotomo 2019,01 P8

2019年3月20日水曜日

池辺晋一郎

パガニーニヴァイオリン協奏曲第1番

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E7%AC%AC1%E7%95%AA_(%E3%83%91%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%8B)

2019年3月7日木曜日

3月の本

3月の本
番号 タイトル
1 もっと知ろう ベートーヴェンの交響曲:音楽の友
2 日本列島誕生から現代まで:日本人はどのように自然と関わってきたのか
3 Sdcardの最新事情
4 こころ揺らす:自らのアイヌと出会い、生きていく 
5 なるほど!心理学面接法 心理学ベーシック
6 ぼくの最高の日
7 本のある生活
8 近代初期の松浦武四郎

                                            

2019年2月24日日曜日

焼木尻岳(ヤマンバノカミノケ)


◆山姥の髪の毛について(2月24日(日))
焼木尻岳の通称「雪上レストラン」で休息中に、某Oさんが毛髪状の物がまとわりついた枝を見つけました。
「物」の周りでは多くのメンバがしばし話題をかわしていました。
動物に深い方たちは、動物ではないようだという。
動物起源でないなら、何ものか分からない…僕が持ち帰えりました。
探索の結果「山姥野髪の毛や木鬚の通称で知られているホウライタケ属の仲間だそうです。
参考までに、現場の写真2枚をペッタンコ。

……………記……………
根状菌糸束:(黒光沢のかなり丈夫で硬い糸状の菌糸束)
・俗称:(種名に非ず、「山姥の髪の毛」と呼ばれている菌糸束)
・ホウライタケ科、ホウライタケ属のキノコだということは分かっているようです。
・形態:(強い環境ストレス(乾燥等)への生活形)
・同定:菌糸束を培養し子実体を形成させて同定可。(担子菌類のホーライタケ属に属するが、菌糸束だけでは同定不可)
・南方熊楠が、ヤマンバノカミノケは幾つかの種の菌糸束で、キノコの生活の一ステージ(生活形)と世界ではじめて発表したようです
……………
なお
採集場所:厚沢部町社の山先「焼木尻岳麓」標高450m(ブナ林内の雪上)。

採集時期:2019年2月24日(日)




2019年2月21日木曜日

2月の本

番号  タイトル

1   みんなたいせつ

2   音楽の友

3   世界で一番美しい森への旅

4   バテない体を作る登山エクササエズ

5   科学史への招待

6   カレル・アンチェル:チェコフィルを育てた指揮者

7   ベストエッセイ 2017

8   君は戦友だから

9   PCのUSB利用



2018年12月20日木曜日

12月本

1 山小屋の主人を訪ねて  高桑 信一/著 

2 山の旅本の旅 登る歓び、読む愉しみ 大森 久雄/著

3 日経パソコン 2018年11月 東京:日経BP社

4 やわらかいごちそう  川上 文代/著

5 風牙  門田 充宏/[著] 

6 加藤周一はいかにして加藤周一になだたか『羊の歌』を読みなおす  鷲巣 力/著 

7 この星の時間 ベスト・エッセイ 2010 日本文藝家協会/編  

8 万葉歌とめぐる野歩き植物ガイド 夏〜初秋 山田 隆彦/著,山津 京子/著 

9 残された者たち 小野 正嗣/著 

10 新編あの戦争を伝えたい 東京新聞社会部/編 中日新聞社/編 



2018年10月27日土曜日

10月 本


生きるために登ってきた 山と写真の半世記  志水 哲也/[著]
 写真家,登山ガイド.1965年横浜市生まれ.登山家として国内外に記録をもつ.1997年に黒部に魅せられ富山県黒部市に移住.1996年から山岳ガイド,2002年から写真家としてプロ活動を開始する.
 2004年お正月に剱沢大滝の撮影に挑む志水の姿を追ったドキュメンタリー「黒部幻の大滝に挑む」がNHK総合で全国放映され話題を呼ぶ. 
 著作は,20代のものに『大いなる山大いなる谷』『果てしなき山稜』(ともに白山書房)がある.1999年から2004年まで黒部を題材に『黒部へ』(白山書房),写真集『黒部』(山と渓谷社),写真エッセイ集『黒部物語』(みすず書房),『黒部からの言葉』三部作(桂書房)を出版.その後撮影テーマを全国展開して,写真集『日本の幻の滝』(山と渓谷社),『水の屋久島』『森の白神』(ともに平凡社)の三部作を7年間で完成させた. 他にはグラフィックブック『称名滝』『立山杉』(ともにTC出版プロジェクト),共著『山と私の対話』(みすず書房)がある. 
 15歳で初めて山に出会った。以来、登山家、山岳ガイドそして写真家と、ひたすら自己表現の舞台として山に賭けてきた著者渾身の自伝 生きている意味と充実感を求めて、一人で岩と雪の山へのめり込んだ日々。自分にしか撮れない写真をめざして、北から南へ日本中の山を旅する日々。山に賭けてきた45年間の自叙伝。


香りある樹木と日本人 木の香りある日々の暮らし 有岡 利幸/著
   五感で感じる日本人だからこそ。建材、食、道具、神仏…日本の暮らしにある樹木の香り。豊富な森林を持つ日本の文化を香りから探っていきます。樹木から日本の香りを感じてみませんか。
有岡利幸 1937年、岡山県に生まれる。1956年から1993年まで大阪営林局で国有林における森林の育成・経営計画業務などに従事。1973年から2003年3月まで近畿大学総務部総務課勤務、2003年から2009年まで、財団法人水利科学研究所客員研究員。1993年第38回林業技術賞受賞。
 『森と人間の生活―箕面山野の歴史』(清文社、1992)、『ケヤキ林の育成法』(大阪営林局森林施業研究会、1992)、『松と日本人』(人文書院、1993、第47回毎日出版文化賞受賞)、『松―日本の心と風景』(人文書院、1994)、『広葉樹林施業』(分担執筆、(財)全国林業改良普及協会、1994)、『松茸』(1997)、『梅Ⅰ・Ⅱ』(1999)、『梅干』(2001)、『里山Ⅰ・Ⅱ』(2004)、『桜Ⅰ・Ⅱ』(2007)、『秋の七草』『春の七草』(2008)、『杉Ⅰ・Ⅱ』(2010)、『檜』(2011)、『桃』(2012)、『柳』(2013)、『椿』(2014)、『欅』(2016)(以上、法政大学出版局刊)、『資料 日本植物文化誌』(八坂書房、2005)。 『つばき油の文化史―暮しに溶け込む椿の姿―』(2014)、『栗の文化史―日本人と栗の寄り添う姿―』(2017)(以上、雄山閣刊)。
まえがき
第1章 木材の香気を生かす建築と酒造り
1 桧の香りと日本建築
和風建築に最も好まれた桧材/桧の香りと木造住宅/桧の産地と材のつかいみち/宮殿の建築材はほとんど桧/伊勢神宮式年遷宮の桧/徳川幕府の桧材節約令/江戸期の諸藩の桧/明治大正期の日本建築と桧/桧製の風呂桶/つよい芳香の楠の木材利用/良い香りのする桂の木材と葉
2 酒造りと香りある樹木
杉で作る酒造用具のはじまり/清酒の香りは杉木の香り/灘地方の清酒醸造用桶樽/杉材と清酒の関わり/酒樽の材料の吉野の樽丸/大桶を作る材料の酒榑/酒樽作り/清酒の船輸送と樽/下り酒と酒樽/ウイスキー類の作り方/ウイスキー類の樽貯蔵から熟成へ/蒸留酒の貯蔵・熟成とオーク/日本のオーク材、水楢の蒸留酒用樽
第2章 香る木の葉でつつむ寿司と餅菓子
1 香りの良い葉っぱでつつんだ寿司
いろいろな寿司/柿の葉寿司/吉野川流域の柿の葉寿司/紀の川流域の柿の葉寿司/鳥取県智頭地方の柿の葉寿司/石川県の柿の葉寿司と椿鮨/福井県のすし飯をつつむ油桐葉/食物をつつむ朴の木の葉っぱ/木曽地方の朴葉飯と朴葉寿司/岐阜県の朴葉寿司が作られる地域/東濃地方の朴葉寿司/飛騨地方の朴葉寿司/朴葉寿司の商品化と味の変化
2 香りの良い葉でつつむ餅菓子
木の葉でつつむ餅のはじまり/『源氏物語』の椿餅/木曽谷の朴葉巻き/岐阜県の朴葉餅と端午の節句/江戸期の柏餅の作り方/柏餅は端午節句の贈物/柏餅をつつむ葉っぱと餅の名称/桜餅つつむ塩漬け桜葉/桜葉の生産地と塩漬け桜葉
第3章 樹木の香り利用と食事
1 香る木で作る調理用具と食具
まな板は魚の料理台から/日本食はまな板と包丁から/まな板の大きさと部位の名称/まな板と鯉と包丁式/『木材の工芸的利用』のまな板材種/まな板用の木の種類とその特徴/すりこ木とすり鉢/山椒のすりこ木(擂粉木)/蒸し料理の道具の蒸篭/曲物で作る蒸篭/食物の移動につかう箸/吉野杉製材の背板から割箸/割箸の種類と作り方/割箸のはじまりと割箸生産の現況/楊枝につかわれる黒文字の仲間/黒文字の楊枝
2 香りのある木の葉を食べる
山椒にも品種がある/山椒の香り成分と青山椒佃煮/山椒の葉っぱの利用/各地の山椒の味わい方/日本特産の香辛料、粉山椒/山椒の樹皮の佃煮と実の保存/山椒を薬用とする/臭木の佃煮/ウコギ科の樹木の利用
第4章 神仏に供える香りの樹木
1 仏に供える香木の樒
樒は日本独特の仏教香木/樒の実の形と青蓮華/樒はなぜ仏前に供えられるか/仏前に樒の香り供える理由/京都の愛宕神社の神事と樒/箱根の門松と樒/奥三河の樒の門松/平安期に折枝とされた樒/仏花とされる平安期の樒/樒の毒/仏に供えられる高野槙
2 仏事にある香りを織りなすもの
杉葉から線香を作る/三重県尾鷲の杉葉粉作り/各地の杉葉線香/樒で作られる抹香
3 神に供える無香の榊
わが国の神は香りを好まない/「サカキ」のいろいろな語源説/神事でなぜ榊をつかうか/伊勢神宮の飾り榊/神にお供えする玉串と大麻/万葉から平安期の榊/京都・大津の祭礼と榊/静岡・神奈川・東京の祭礼と榊/榊とともに神に供えられる非榊/寒い地域で神に供えられる冬青


坂口安吾歴史小説コレクション 第1巻梟雄 坂口 安吾/著

 

須賀敦子の本棚 1地獄篇(第1歌〜第17歌) 池澤 夏樹/監
  須賀と愛弟子の共同作業が結実した。画期的な新訳版『神曲』誕生! 
大詩人ダンテが著した、世界最大の古典『神曲』が須賀敦子と藤谷道夫の師弟共訳による新訳で新しい世界を開く。驚くべき新解釈満載! 
●本書巻末エッセイ
「解説、というか読みかた指南/池澤夏樹」より
おずおずとした講読が最後には立派なダンテの専門家を生んだ。彼女が優れた師であり、彼が才能のある弟子であり、なによりも『神曲』が生涯をかけるに価するほど魅力的な文学であった。

(・・・)

 この『神曲』、すなわち二人の共同作業でできあがった文体、藤谷がそれにつけた注釈ならびに解説はまこと瞠目に価する。注釈は彼の後の研究成果がもっぱらなのだろうが、それにしてもこの広さと深さには驚かざるを得ない。

「第一歌」の最初の一行から衝撃なのだ。

この訳で「人の世の歩みのちょうど半ばにあったとき」とある部分は、従来はダンテ自身が三十五歳、すなわち七十年と考えられていた寿命の半分の時と読まれてきた。しかしこの訳はこれを人類の歴史の中間点と読む。(・・・)この点についての注釈と解説は周到で、ほうとため息をつくばかり。今まで自分は何を読んできたのだと考えてしまう。

その先には『神曲』ぜんたいの主題の見事な要約がある。

●『神曲』とは何か(本書巻末「『神曲』の理解のために/藤谷道夫」より)

*『神曲』は、文学作品(詩作品)と言うよりも百科全書的「文化の総体」と呼んだ方がふさわしい。このため、文学や歴史、哲学を始めとしてあらゆるジャンルの読者の興味を掻き立ててきた。

*警世の書として、ダンテは『神曲』を通して当時の社会の腐敗・堕落を痛烈に揶揄している。その批判の対象は聖職者であり、政治家であり、商人たちである。

*『神曲』は、神に至る精神の道のり、魂のルート・マップにも映るであろう。人が自己の悪と対峙しながら、自身の精神の深みへと降りてゆき、真の自分自身を見出す魂の救済の旅である。あるいは、人類の歴史の旅にも映る。

*『神曲』を読めば、旧約聖書と新約聖書およびギリシャ神話を読んだことになる。ダンテの時代、聖書はイタリア語で読むことはできなかった。しかし、『神曲』は聖書の主要な箇所すべてを網羅し、解説付きで作品に取り込んでいる。このため、『神曲』は最初のイタリア語訳聖書の役をなしている。『神曲』を読めば、ラテン語を知らない一般の人々も、新旧の聖書(キリスト教の根本)とギリシャ神話(西洋古典の粋)を読んだのと同じ知識が得られる。

*実はダンテは『神曲』を通して宗教改革とルネサンスを目指していたのである。ダンテが『神曲』をラテン語ではなく、イタリア語(トスカーナ方言)で書いた理由はまさにここにある。

*『神曲』はこれまで誰も書いたことのないような恋愛詩であり、永遠の片思いの詩である。


バッハ「音楽の父」の素顔と生涯 加藤 浩子/著
  音楽史上最大の作曲家の素顔は、敬虔なルター派教徒にして普通の家庭人だった。彼が暮らしたドイツの街から生涯と作品の秘密を辿る。
世間並みの立身出世を願い、子どもの行く末を心配し、ときには喧嘩をし、妻を亡くして北の街へ傷心旅行に出る―。西洋音楽史上最大の作曲家は、敬虔なルター派教徒にして、なによりも普通の家庭人だった。そのなかにあって、「偉大なる常識人」は、現在でも聴きつがれる珠玉の名曲を生み出しつづけた…。彼が暮らしたドイツの街をたどりながら、生涯と作品の秘密に迫る。
 東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学大学院修了(音楽史専攻)。大学院在学中、オーストリア政府給費留学生としてインスブルック大学に留学。大学講師、音楽物書き。著書に『今夜はオペラ!』『モーツァルト 愛の名曲20選』『オペラ 愛の名曲20選+4』『ようこそオペラ!』(以上、春秋社)、『バッハへの旅』『黄金の翼=ジュゼッペ・ヴェルディ』(以上、東京書籍)、『ヴェルディ』『オペラでわかるヨーロッパ史』『カラー版 音楽で楽しむ名画』(以上、平凡社新書)など。著述、講演活動のほか、オペラ、音楽ツアーの企画・同行も行う。
  加藤/浩子 東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学大学院修了(音楽史専攻)。大学院在学中、オーストリア政府給費留学生としてインスブルック大学に留学。大学講師、音楽物書き(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


日経パソコン 2018年8月13日号 2017年12月25日号



50代からの「老いない体」のつくり方 図解オールカラー 満尾 正/著


老いない体のつくり方 1日1分で変わる! 仲野 孝明/著
 

70歳!マナスル<8163m>登頂!日本勤労者山岳連盟マナスル登山隊個人記録 古川 太亮/編
 1938年札幌生まれ。高校卒業と同時に東芝商事(現東芝)に就職。1978年から登山を始める。東京都勤労者山岳連盟理事、日本勤労者山岳連盟理事を歴任


2018年10月21日日曜日

峠下台場山

峠下台場山を八の字(小沼側から左回りで台場山へ、台場山から峠下側登山口へ左回りで下りて、再び台場山へ登り、台場山から左回りで小沼側登山口へ戻る)で歩いてきた。
 
高温情報の10月21日、20℃の気温だったろうか。紅葉は走りだったけれど、日の光を透す黄葉・紅葉の美しさにしばし眼差しをとどめた。

2018年9月27日木曜日

9月 本


1 シロガラス 5 青い目のふたご  "例大祭に青い光があらわれたあと、子どもたちの超能力は格段にアップした。しかし、それでも友清が残した手紙を読みとくことができない数斗は、なやんだすえにある提案をするが……?猫のような青い目をもつふたごがあらわれ、かつてない恐怖を感じた千里は、神社のしきたりにかかわる大きな決意をする。ついに、おとなたちも巻きこんで、神社をゆるがす夜がくる!   なぞの青い目のふたごが白烏神社に襲来し、星司の身に危険がせまった。かつてない恐怖を感じた千里は、大きな決断をする。小学校高学年から。


2 クマは眠れない 人を襲う異常行動の謎が解けた!  "北域の白雪は紺碧の森を隠し、冷艶な樹海の深みにクマは眠る。しかし今、クマが安らかに眠れない時代が到来した。学生時代、故郷青森の果樹園で目撃したハンターによる無残なクマの射殺場面に遭遇し、著者・米田一彦はその人生をクマの調査・研究に捧げる決意を固めた。以来四十年、時には越冬中の母子グマの姿を追い求めて厳冬の山を彷徨し、あるいは捕獲されたクマの射殺現場に立ち会いながら、このいたいけな野生動物と人間とが共生できる方策を模索し続けてきた。行政の無為無策による大規模駆除に対して痛烈な批判を展開する一方、絶滅の危機に瀕しているクマの世界に忍び寄る、新たな要因がもたらす異常行動の謎を解き明かしていく。本書は、「異端の肖像」米田一彦がその壮絶な生き様を通じて、クマの知られざる生態に迫った渾身の書き下ろし作品である。  ハンターらに囲まれた母子グマ。母グマは泣き叫ぶ小グマを守るように、そして最後の愛情を与えるかのように体をなめはじめた。そのとき銃弾が彼女の眉間を貫いた…。里山への出没が増えたツキノワグマ。駆除という殺処分をマニュアル化して推し進める行政。2006年の駆除数は、明らかにされただけでも4000頭以上にのぼる。「クマはゴミじゃない」。ツキノワグマ研究の第一人者が、クマの異常行動の謎を解き明かし、人間と野生動物の共生の道を訴える渾身の書き下ろし。


3 日経サイエンス 2017-11 557号 記憶 過去を変える実験 
4 日経パソコン 2018年6月11日号


5 世界植物探検の歴史 地球を駆けたプラント・ハンターたち  目次  プント国から運ばれた植物  東洋の植物を西洋へ  東洋のスパイスを求めて  薬草園の誕生  カロルス・クルシウスとチューリップ・バブル  植物採集を職業に変えたトラデスカント一族  ヨーロッパに持ち込まれた異国の植物  カール・フォン・リンネと植物の命名  サー・ジョゼフ・バンクス  南米の植物採集〔ほか〕


6 サピエンス物語 大英自然史博物館シリーズ 2 "私たち以外の人類は一体どんな人たちだったのか。なぜ彼らが絶滅して、ホモ・サピエンスだけが生き残ったのか。そして、私たちはどんな進化の歴史を歩んできたのか。人類進化の鍵を握るさまざまな種をわかりやすく解説する。  第1章 チンパンジーから分岐した人類の祖先  第2章 最初に登場した猿人  第3章 アウストラロピテクス属(華奢型猿人)  第4章 パラントロプス属(頑丈型猿人)  第5章 ホモ属―人類の起源  第6章 ホモ・サピエンス  "


7 北海道の草花 Wild Flowers of Hokkaido    北海道で見られる草花+小低木=約1950種、写真約3750点収録。1種につき写真2~4点。引き出し線を付け、特徴や見分け方などを詳しく解説。新分類体系APG3、4準拠の決定版図鑑。  目次  はじめに/AGPによる分類体系  本書の使い方  エングラー体系とAPG分類体系の対照表  主な用語の解説  科別目次  種別解説  和名索引  属名索引  おわりに  著者等紹介  梅沢俊 植物写真家。1945年札幌生まれ。65年、北海道大学に入学し、69年、同大農学部農業生物学科を卒業。フリーターとして山を歩きながら暮らす道を探る。73年ごろからフリーで北海道の野生植物を中心に写真撮影と執筆・研究活動を続ける。最近は、雨季のヒマラヤ地域に通い、高山植物の取材を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 


8 証言藤井聡太

9 はじめて学ぶ文化人類学 人物・古典・名著からの誘い  "  19世紀後半から現在まで150年に及ぶ文化人類学の展開の軌跡を、主要な研究者の生涯と業績・著作に焦点を当て読み解く。文化人類学の初学者にも最適な入門テキスト。古典から最新の研究動向までカバーし、人類学の大きな学問潮流を捉える道案内(ガイド)を提供する。 ◎ 文化人類学の潮流を、大きな思想の流れとして把握できる  ◎ 主 要な研究者・業績・著作のエッセンスを一冊に凝縮  ◎日本を代表する文化人類学者もコラムで紹介"


10 宮本常一を旅する  北は北海道利尻島から、南は沖縄宮古島へ。宮本常一ゆかりの地を訪ね直し、あるく・みる・きく。そこから、何が見えてくるか。宮本常一の業績を追体験し、その先を探る、宮本学を新たに継承する画期的な紀行ノンフィクション。 目次  1 非農業民へのまなざし   2 瀬戸内海の多様性―戦後の漁業資料調査より  3 離島振興の冒険  4 写真という方法  5 観光文化を語る―若い仲間とともに  6 「日本文化論」への挑戦

2018年8月27日月曜日

8月 本 「日本の土」(黒色土:クロボク土:風成塵堆積物:黄砂?)

 地質学の鴈澤氏の講演があった(8月28日総合福祉センター)。雁沢氏の旧研究の土壌の粘土層への地質学的アプローチのその後が知りたくて、講演内容と異なる事項だったけれど、この事柄の質疑を期待して総合福祉センターへ出かけた。

 1990年代に、鴈澤 好博 氏は「渡島半島の表層に堆積する粘土層は、大陸からの黄砂が風積した層」だろうと仮説を立てていた。しかしながら、大きな石英の存在があってこれが黄砂説ではなかなか説明がつかないようだった。(1994年鴈澤 好博「西南北海道ー東北地方北部に広がる後期更新世の広域風成塵堆積物」地質学雑誌100:951-965)

・雁沢好博⇒地質学:元北海道教育大学副学長、現石川大学。
 ・ローム層(基岩の上部ある粘土層)
 ・粘土層(森林土壌の表層、下層、ほぼ1m以内で気候や生物の影響を受けている層)
 ・黄砂(堆積した層を風積層や風塵層と呼んでいる)

 当時、森林土壌に関心のある者は、黄砂説(風塵層・風積層)は定説(残積土)を覆すもので看過できない仮説であった。(定説:火山灰説や風化ローム説)

 その後の地質学者から氷期以降の日本の草原の土壌の謎解きが進められていった。彼らもまた、黄土起源の風塵(黄砂)の仮説の実証に努めていた。一般書も世に出るようになってきた。

 一般普及書の好例として、火山灰説が有力だったアロフェンの多い黒色土(クロボク土と呼ばれ貧栄養の土壌)の成因は、層中に微粒炭(縄文期の野焼きや山焼き)の存在のしかた等から定説火山灰説を否定し新説風塵説を提示された、山形大学名誉教授の山野井徹の「日本の土」を以下に引用する。
 
...........................................................

 「日本の土」地質学が明かす黄土と縄文文化( GSJ 地質ニュース Vol.4 No10・2015年10 月)から転載する。

 日本の土地質学が明かす黒土と縄文文化:山野井 徹 私はこれまで研究業務として,沿岸から低地に形成された完新統や“沖積層”を取り扱うことが多かった.これらは縄文海進に伴う海面変動,潮汐,波浪や河川掃流量によって規定されている.

 しかしこれらの同時異相として,台地や丘陵地域においては土壌が広範囲に生成されるが,これらに対して特に関心を持つことは無かった. ただ,約 7250年前に南九州の鬼界カルデラから飛来した鬼界アカホヤ火山灰が,関東の丘陵地域の露頭では黒い土の中に認められることは経験的に知っていたし,関東~東北地方の縄文遺跡は黒い土の層から出土することも,何となく理解してはいた.

 土は我々の生活には身近な存在ではあり,もっともアプローチが楽な固体地球の最も表層を覆う堆積物であるが,元々地質学の研究対象とはされてこなかった.これを主題として取り扱うのは農学分野の土壌学や地形学(もしくは自然地理学),工学分野の土質工学であるが,彼らは基本的に遺物を扱わない.

 逆に遺物を研究対象として取り扱う考古学では,発掘現場で色調や粒度で細かく土層を区分するが,各土層の成因を詳しく議論することはあまりしてこなかった.文字通り,土は学際領域の研究対象と言える.

 産総研つくばセンターのあるつくば市周辺は,TX(つくばエクスプレス)開通後,沿線では未だに新興住宅地の造成が続いている.ここではしばしば関東ローム層を覆って黒い土が覆っている様子が車窓から観察できる.

 この黒い土はクロボク土と呼ばれ,黒くてホクホクしていることにその名が由来しているらしい.また,この土は火山灰土,即ち火山灰起源の古土壌であり,その成因としては,火山灰粒子に黒い腐植という植物成分が付着したものと土壌学の世界では長らく考えられてきた.

 このクロボク土について,地質学の観点から長年にわたって地道に研究してこられた研究者がおられた.山形大学名誉教授の山野井徹先生である.山野井先生は1996年,地質学雑誌に“黒土の成因に関する地質学的検討”という論文を発表され,日本地質学会から表彰された.

 “土壌学の世界で火山灰を母材として形成されたと考えられてきたクロボク土の成因には野焼き,山焼きによって発生したと推測される微粒炭が深く関わっており,縄文人が1万年をかけて作り出した文化遺産である.” というのが,主な論旨であったと理解している.

 ところが,その論文に対して一部の土壌学者から理解を得られず,その翌年,誌上討論が行われた経緯があった.土壌学者の立場からは,“あくまでも火山灰土という母材があって,それに腐植が付着することによってクロボク土になる.”というのが定説だったからである.

 この本は,上記の論文を基礎として,その後山野井先生がさらにデータを補強され,より具体的かつ説得力を持った内容となっているように私には思える.本書の目次は以下の通りである.

 第1章  地球の上の「土」(土と古代科学/ 土と地球の関係/「 土」と「表土」と地質学)
 第2章 「土」についての疑問(なぜ遺物は土の中?/ 土の色で遺物が違う/ 土壌学から「土」を見る ほか)
  第3章  火山灰とローム(十和田で見る実物/「 火山灰」とは/「 ローム」とは ほか)
 第4章  堆積母材と土壌の形成(堆積母材の素材/ 自生と他生の粘土鉱物/ 有機物の分解と無機物の残留 ほか)
 第5章  表土の地質学(基盤礫の謎/ 風送塵と表土/ 土壌の攪乱 ほか) 
 第6章  日本列島の形成と表土の誕生(日本列島の生い立ち/ 関東地域の風成層/ 大阪層群と風成層 ほか)
 第7章  山地の地形と表土(地形と表土/ 地すべり斜面の表土/ 一般斜面の急斜面の表土 ほか)
 第8章  クロボク土の正体(広くクロボク土を観る/ クロボク土を分解する/「 黒い粒子」の正体 ほか) 
 第9章  クロボク土と縄文文化(縄文時代と微粒炭/ 野焼き・山焼きの現場/ 自然環境の変化と古代人ほか)

 本書を読む際は,先ず,巻頭4ページのカラー版口絵をじっくりご覧になられると良い.これらの写真に本書の要旨が凝縮されていると言って過言ではない.本文の論旨は以下の通りである.

 第1 ~ 7章は筆者からの問題提起の場である.クロボク土を放射性炭素年代測定で調べると,1万年より新しい完新世の年代を示す.それより古いクロボク土は存在しない.

 しかもクロボク土の厚さも下限の年代も地域ごとにバラバラであり,広域的な気候変動の産物には見えない.関東ローム層=火山灰と思い込んでいる研究者は意外なほど多いが,実は,ロームは土壌学で定義された “泥混じり砂”という専門用語であり,元来火山灰起源という定義は含まれない.

 もちろん関東ローム層には火山灰層を多数挟在するが,それ以外は非火山灰(風成による二次堆積物),ローム質土なのである.我が国では,土壌として褐色森林土ができ,それが埋没して化石土壌であるローム質土に移行すると考えられる.

 中国の黄土高原に広く分布する黄土(レス)は,第四紀の下限である259万年前まで遡ることができる古土壌(風成層)の模式地とも言える地層である.一方,我が国においては,更新世中期以降の地殻変動によって全国の山地が一斉に隆起して斜面が生じ,地すべりなどの激しい侵食が発生した.

 これにより約40万年前より古い表土は全て消失した.現在,表土と岩盤の境界に認められる侵食面やそれを覆う基底礫は,それ以後に生じた斜面崩壊の名残なのである.土の形成過程の基礎を学び,いよいよ本題に入る.

 第8章ではクロボク土の本質に迫る.では,クロボク土は何で出来ているのか?クロボク土もローム質土と同じく風成堆積物が土壌化したもの,即ち堆積母材なのである.クロボク土は下位のローム質土から上方漸移するが,岩盤を直接覆うことはない.

 クロボク層の形成時期と地域には,関連性が認められない.厚さも一定ではない.つまり,極めてローカルな“事件”を示しているのである. これまでの問題提起に対する筆者の答えが,9章で一気に解き明かされる.結論は本書のサブタイトル通りである.

 その根拠として,クロボク土の成分を細かく調べてやると,植物由来の微粒炭が多量に見つかることがわかった.このことはクロボク土ができる間,付近は森林ではなく草地であったことを明示している.

 野焼き後の草地からは,保存に適したゼンマイなどの多様な植物が採取できる.これらの事実は,野焼きや山焼きなどの行為が縄文人の手によって同じ場所で数千年間にわたって繰り返し行われていたことを示唆している.

 そして最後に,“ローム質土に多量の微粒炭が加わると,それが活性炭となって,可溶性の腐植を吸着・保持し,クロボク土が形成される.‟と結論付けられた. 著者の山野井徹先生は長野県ご出身で,新潟大学大学院理学研究科修了後,新潟県庁に勤務され,その後山形大学に転職された.

 専門は花粉分析を用いた新生代地質学であり,2010年に山形大学を定年退職された. 本書では上述したように,クロボク土と縄文文化の関係についてのご自身の学説を,具体的かつ丁寧に解説されている.

 ただし残念ながら,一般普及書としては専門用語が多く,話の内容がやや難しい部分があるかと思う.表題も日本各地の土を網羅されているわけでもないので,サブタイトルの“地質学が明かす黒土と縄文文化”の方が論旨を示しているかもしれない.

 その一方で,論理展開は原著論文のように明快であり,著者自身の研究成果に基づく事例が多いので,高校理科教員,博物館の学芸員,第四紀地質学,地形学を専攻する大学院生や地質コンサルタント従事される皆様が,第四紀学の基礎をきちんと学ぶ教科書としては最適と私は考えている.

........................ 本稿の結びとして,著者である山野井先生ならびに軟弱地盤に詳しい北海道地質調査業協会技術アドバイザーの石井正之氏には,粗稿のご高閲をお願いした.心から深謝申し上げる次第である.

(地質調査総合センタアー地質情報研究部門七山 太) 築地書店(株)2015 年 2 月 27 日第(初版)4 月 10 日(2刷)B6 判(19.2 x 12.6 x 2.8 cm)416 ページ,ハードカバー ISBN:978-4-8067-1492-7 価格:2300 円 + 税.............................................

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2018年8月19日日曜日

尾札部川 再訪

・ 2018年6月23日土曜日に続いて今シーズン二回目の沢だった。
Taoのザックを担いで二股手前の二段の滝までを往復した。
記録
:オオアワダチソウとセイタカアワダチソウが近接して入渓地への途上で開花していた。セイタカアワダチソウは函館平野周辺で見ていない種だった。

:二段の滝手前で果実を着けたマルバマンサク、背の50cm程度の低いヤグルマソウが石礫の凹形斜面(BF型)に生育していた。亀田半島域では初認だった。

:4mばかりの赤い果実のヒロハツリバナが沢身に架かっていた。大きくてなかなか見事な個体だった。4裂した果実。

:2段の滝までグリーンタフの河床、真っ黒な頁岩(ナイフの様に鋭く剥離する堅めの堆積岩。緑色の河床も水が掛かり光る黒色頁岩も美しかった。

謎:ラディクル ldicllo(ストリーミング音声録音ソフト

2018年8月18日土曜日

本 8月

◆本の名前 ◇書いた人 □本の概略

◆山に学ぶ   歩いて観て考える山の自然  小疇尚研究室 (編集)   山の自然にもう一歩踏み込んで接してみたいと考えている人に向けた、全編カラー写真による山のビジュアルテキスト。山の地形、山の自然環境と景観から何を学ぶべきかなども紹介。写真のとりかえなどをおこなった改訂版。


◆垂壁のかなたへ    ハウス、スティーヴ   クライミングとの出会い、仲間を失くした悲しみ、パートナーたちとの絆、「成功」への問い…。世界最強のクライマーが、「山登り」の究極スタイルを綴る。デナリ周辺、カナディアン・ロッキー、カラコルムの地図付き。

◆日経パソコン6月号

◆鈴木大拙 日本人のこころの言葉  竹村 牧男著 若くして禅の奥義を体得、渡米して仏教の人間観や世界観を広め、世界から注目される宗教哲学者・鈴木大拙。禅や日本浄土教に基づく広く深い思想から発せられた多彩な言葉を集成する。

◆人生100歳「一日生涯」 夫婦で長生き、笑顔で生きる“100の知恵”

◆生活座禅で長生き人生のススメ  日野原 重明著  日野原重明と朴禧善、2人あわせて186歳! この老人たちはどうしてこんなに元気なんだろう? 50歳から始めても遅くない、長寿健康の秘訣「生活座禅」を紹介。 

◆弟子・藤井聡太の学び方  杉本 昌隆著 将棋に強くなるために要する「思考力」「集中力」「忍耐力」「想像力」「平常心」は、ビジネスパーソンにも必要な学び。藤井聡太という才能、兄弟弟子との交流などから「真に学ぶこと」とは何かを明らかにする。

◆紅茶の事典  アレンジメントティーレシピ集や紅茶の基礎知識、よりおいしく淹れるコツ、紅茶にあうスイーツレシピなどのほか、紅茶ブランドカタログやティーアクセサリーカタログまでを網羅して紹介。巻末には紅茶用語辞典付き。


2018年8月17日金曜日

鈴木大拙 妻を思う

鈴木大拙の妻(妻を思うというよりも、自分の半分んがなくなったというほうがよかるべし、殊に自分の場合は。)
「大乗仏教中にて、
亡妻の心を最も深く動かしたものは、
菩薩思想であった。
「すなわち”菩薩”の存在を可能ならしめる”大悲の思想”であった。
「大智によって空を体得する方面はさもあらばあれ、
亡妻は女性として、
やはり大慈悲の権化として、
この世に生まれ代わり死に代わって、
最後の一人の衆生をも済度せんという菩薩に対して、
非常ななつかしさを覚えていた。
「そして”衆生”というのは、
人間のみを意味するのではなく、
人間以外の動物はいうまでもなく、
草木や山河の類までも含めたものなのである。
「それで亡妻は、動物保護のため、鎌倉に慈悲園なるものを経営して、
自分相応の力で、訴うる途なき動物保護に従事した。・・・」


2018年7月25日水曜日

新見峠~シャクナゲ岳~神仙沼

朝日温泉⇒新見峠⇒白樺岳⇒シャクナゲ岳⇒大沼⇒神仙沼⇒大谷地ルート

雷電海岸・朝日温泉:・700~170万年前噴火のAn・玄武岩類
雷電山:・170~70万年前噴火のAn・玄武
岩内岳・目国内岳・白樺山:・70~15慢年前噴火のAn・玄武
シャクナゲ沼~イワオヌプリ:・15~1.8万年前噴火のAn・玄武
ワイスホルン・ニセコアンヌプリ:70~15慢年前噴火のAn・玄武 (20万シームレス地質図:改変)





Cs2Cs1 C4C2:石英角閃石含有橄欖石両輝石An Sp:軽石質凝灰角礫岩・両輝石An Sx:橄欖石両輝石An(改変:地質navi5万図改変)

2018年7月24日火曜日

横津岳の遭難

横津岳遭難
◆ 昭和35年12月17日午後 七飯駅~鳴川~ 東高山岳部3人 函館商業1名 死者1名

◆ 昭和39年12月11日13時40分下山:常呂川源流:函館開発建設部調査課工藤孝二28歳 〃技術員本条嘉重25歳 

◆ 昭和40年1月8日13時30分:痩せ尾根上(横岳荘500m前):学芸大学函館佐々木典夫 一年生1名 

◆ 昭和43年11月17日 高田秀平(右股上部) 中里利明(右股大滝上) 函館山岳会は同日三角山下でツェルトビバーク

◆ 1971年7月3日 ばんだい号墜落事故 函館空港に着陸直前であった東亜国内航空のYS-11が墜落した航空事故。運航乗務員2名、客室乗務員2名、乗客64名の計68名全員が死亡

◆ 1971年7月30日全日空機雫石衝突事故 雫石町上空を飛行中の全日本空輸の旅客機と航空自衛隊の戦闘機が飛行中に接触墜落。自衛隊機の乗員は脱出に成功したが、機体に損傷を受けた旅客機は空中分解し、乗客155名と乗員7名の計162名全員死亡。1985年8月12日に日本航空123便墜落事故が発生するまで、日本国内の航空事故としては最大の犠牲者数。

2018年7月21日土曜日

2018年7月14日土曜日

本 7月

◆本の名前 ◇書いた人 □本の概略 

◆歩いて行く二人 ◇岸惠子 吉永小百合  □敬愛する市川崑監督、若き日の失恋、被災地への思い…。日本映画界を代表するふたりの女優、岸惠子と吉永小百合が素顔で語り合った奇跡の対談写真集。『家庭画報』掲載を加筆修正し、書き下ろしを加えて単行本化。

◆北海道の登山史 ◇安田 治  □黎明期から一般社会人への普及期までの期間と、戦後から現代までの変遷の2つに分けて、北海道の近代登山史を概観するほか、近代登山史以前の状況、在日外国人による登山活動などを考察。登山史年表も収録。

◆岩石と鉱物の写真図鑑 ◇クリス・ペラント/著   □専門家による解説と500種あまりの岩石と鉱物のフルカラー写真を600点以上も掲載し、世界の岩石と鉱物を体系的に紹介した総合ポケットガイド。巻末には簡潔な用語解説もついている。

◆五稜郭の兄弟 ◇高橋 義夫/著    □江戸末期の天保年間、筑後久留米領内の庄屋高松家に生まれた9人の兄弟姉妹。二男勝次と三男権平は、おもに医者を志して国元を出奔。旗本の養子となって古屋作左衛門と名も改めた勝次を江戸に訪ねた権平こと高松凌雲は、医学の道に進んで一橋家の奥詰医師となる。幕府瓦解後、旧幕軍の脱走歩兵「衝鋒隊」を率いて奥羽を転戦、箱館に走った兄と出会った凌雲は、箱館病院長として戦火の中で敵味方の区別なく傷病兵の治療にあたる……。

◆北海道登山口情報400  ◇全国登山口調査会/編  □北海道の登山口情報を網羅したガイドブック。登山口へのアクセス方法や周辺の駐車場、トイレ、自販機、立ち寄り湯、携帯電話の通話状況等を収録する。データ:2017年7〜10月現在。

◆みちのきち私の一冊 ◇國學院大學みちのきちプロジェクト/編   □次の時代を担う若者たちに座右の書となる一冊に出会ってほしいという大学関係者の切なる願いからうまれたブックガイド。各界の著名人たちが選んだお薦めの一冊を、メッセージを添えて紹介する。

◆高専教育の発見 ◇矢野 眞和/編   □就職率100%という高い評価と半世紀を超える歴史を有する5年制の高等教育機関「高専」。等閑視されてきた高専教育の内実、学生側の評価、卒業後のキャリア展開等について、大規模卒業生調査と論考から多角的に迫る。

◆不思議に会いたい ◇日本児童文学者協会/編   □主に1990年代以降の日本児童文学者協会の文学賞や、その他の文学賞受賞作家の作品を集成。正道かほる「でんぐりん」、高楼方子「ルチアさん」など、「不思議」をテーマにした児童文学全5編を収録する。

◆アイヌの熊祭り ◇煎本 孝/著   □アイヌの熊祭りのこれまでのデータを統合し、地域的差異と時代的変異を分析。単なる信仰・儀礼ではなく、異なる位相をとりながら連続する動態系であり、人間の心の原理の実践の場そのものであることを明らかにする。

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◆北海道の山を登る ◇高澤 光雄/著 □ピヤシリ山、黄金山、カニカン岳…。静かなる山・憧憬の山24座を掲載。紀行・案内・登山略史で北海道の山の魅力を余すことなく紹介する。『山の本』掲載をもとに書籍化。

◆北の山の栄光と悲劇 ◇滝本 幸夫/著 □八人をのみこんだ未曾有の雪崩、室蘭工大二年連続遭難の悲劇、リーダーただ一人だけの生還、えぞ山岳会女性パーティの受難…。北の山々で起こってしまった悲劇を、膨大な資料と長年の取材を元に綴ったノンフィクション。
◆山の世界 ◇梅棹 忠夫/編 山本 紀夫/編 □今日本の山では何が起こっているのか。山の科学や文化、環境保全等、山に関わる様々な分野を網羅。『科学』02年12月号特集「山の現在」を大幅に改稿し、新たな記述も多数加えた、研究者と登山家による本格的な山の総合書。

◆山の履歴簿 第1巻 ◇渡辺 隆/編著 □多くの文献資料から山域別に「北海道の山の履歴」を集大成。山小屋・登山記録・遭難事故などを加え、山名の由来となったアイヌ語地名解も数多く収録。第1巻は、北海道南西部の山を扱う。

◆草地と日本人 ◇須賀 丈/岡本 透/丑丸 敦史/著  □万葉集の時代から、ひとびとの暮らしのなかで維持管理され、この半世紀で急速に姿を消した植生である、半自然草地・草原。その生態を、絵画・文書・考古学の最新知見を通して明らかにする。

◆自分で探せる美しい石図鑑&採集ガイド ◇円城寺 守/著  □身近なところで見られる岩石・鉱物を美しい写真と解説とともに紹介する。フィールドワークの実例や標本づくり、観察方法も掲載。全国各地の観察場所がわかる岩石・鉱物産地マップ付き。

◆夏ふらの・びえい ◇高橋 真澄/著・写真  □清涼な大気は野山を越え五感を浄化させる。溢れるほどきらびやかな季節。短い夏は駆け足で走り去る-。北海道の富良野・美瑛の広大で清涼な自然風景を、独自の感性で撮り続けている著者が捉えた夏の風景。

◆モノと技術の古代史 木器編 ◇宇野 隆夫/編  □モノと技術の発展をテーマごとに解説するシリーズ。多種多様な森林資源に恵まれた日本列島で、古来より木々をさまざまな道具に作り変えて「木の文化」を発展させてきた日本人の姿を、考古学の技術史研究の立場から描く。

◆雪炎 ◇馳 星周/著   □3基の原発が立地し、原発マネーに依存する北海道・道南市。元公安警察官の和泉は、「廃炉」を訴えて市長選挙に立候補した旧友のスタッフになるが…。『週プレNEWS』掲載を単行本化。

◆日経パソコン5月号 ◇ □

2018年7月1日日曜日

北海道地質百選 桧山区


北海道地質百選 桧山区
http://www.geosites-hokkaido.org/class/subpref/Hiyama.html
ID    タイトル

0006:「上ノ国町太平山の石灰岩」北海道最古の化石を含む →上ノ国町 大平山
0168:「小砂子の海洋性岩体」海洋プレートの断片 →上ノ国町 小砂子・日方泊
0170:「大安在川,中部中新統示準化石(有孔虫;オパキュリナ)」→上ノ国町

0156:「鴎島」→江差町
0157:「テフラ挟み砂丘〜段丘堆積物」→江差町


0159:「安野呂川左岸木古内層硬質頁岩の褶曲」→厚沢部町
0160:「館層(5Ma,砂層挟み泥岩)館小学校横」→厚沢部町
0161:「アッサブクジラ(後期中新世6-7Ma,厚沢部川支流佐助の沢河床)」→厚沢部町
0628:「厚沢部 厚層砂岩 鶉層」滑らかな曲面 →厚沢部町 鶉地区


0146:「鮪ノ崎安山岩柱状節理」→乙部町 乙部町花磯・鮪ノ岬
0147:「加納輝石(館平)」→乙部町
0148:「花崗閃緑岩(第三紀)と左俣川層(15Ma)との不整合(相沼採石場)」→乙部町
0149:「海底土石流堆積物(琴平岬)」→乙部町
0150:「火道とハイアロクラスタイト(相沼火山岩類:5Ma)元和漁港」→乙部町
0416:「くぐり岩の大スランプ層」乙部町滝瀬海岸 →乙部町 滝瀬
0005:「白亜の露頭」→乙部町 館の岬
0417:「貝子沢化石公園」 第四紀の貝化石床→乙部町 貝子沢


0117:「せたな町の三本杉岩と輪掛岩」海から突き出た巨大な杉→せたな町 瀬棚区三本杉
0118:「北檜山 鵜泊の縞状ホルンフェルス」きもちわるいほどにしましま→せたな町 北檜山 鵜泊
0120:「小川の哺乳動物化石(デスモスチルスほか;15Ma馬場川層)」→せたな町 北檜山
0121:「瀬棚層(1.2-0.6Ma)/真駒内層(5-1.4Ma)の不整合・浮島林道」→せたな町 北檜山
0122:「豊田の瀬棚層化石床」→せたな町 北檜山
0138:「定灯籠の岬〜太田神社(円空仏堂)」→せたな町 大成区
0139:「海亀岩・ライオン岩(花崗閃緑岩の奇岩)」→せたな町 大成区
0140:「北海道南西沖地震津波堆積物(1993.7.12)臼別川・平浜」→せたな町 大成区
0145:「長磯海岸〜夫婦岩・親子岩・マンモス岩・タヌキ岩(ハイアロクラスタイト)」→せたな町 大成区

0412:「せたな町,太田神社付近の花崗岩」 西南北海道の深成岩類→せたな町 大成区太田
0593:「瀬棚の窓岩」夕日に佇む奇岩 →せたな町 瀬棚区
0594:「みかげ石」を観察しよう 「北檜山 水垂岬の花崗岩」→せたな町 北檜山区 水垂岬
0595:「せたな 茂岩の滝・横滝」→せたな町 瀬棚区茂岩
0716:「太田神社本殿のある太田山」恐怖の石段登り→せたな町 大成区太田


0012:「瀬棚層の斜交層理と不整合」→今金町 中里
0018:「ピリカ温泉」→今金町 ピリカベツ
0112:「美利河鍾乳洞」お湯のたまった鍾乳洞→今金町
0123:「今金町 史跡ピリカ遺跡」→今金町 字美利河228-1
0124:「瀬棚層/黒松内層の不整合」後志利別川花石川下流→今金町
0125:「花石めのう」→今金町
0126:「ピリカカイギュウイ(レプリカを旧中里小学校に展示)」→今金町
0660:「今金 住吉橋の黒松内層と八雲層」静穏な海底の火山活動の歴史絵巻を読む→今金町 住吉 住吉橋(旧国道230号)


0133:「奥尻町の鍋釣岩」奥尻島のシンボル→奥尻町 奥尻
0134:「奥尻島勝澗山の真珠岩」真珠岩の大露頭→奥尻町 湯浜
0135:「奥尻島の藻内溶結凝灰岩」1億3百万年前の陸上火山活動 →奥尻町 藻内
0136:「奥尻島神威山の岩屑なだれ」神威山北西斜面の巨大崩壊→奥尻町 湯浜
0137:「大きな隆起量を示す海岸段丘」→奥尻町
0687:「奥尻島 赤石岬の花こう閃緑岩」島の南東海岸の急崖を形成 →奥尻町 赤石
0689:「奥尻島の球島山」高位段丘を載せる花こう閃緑岩の山 →奥尻町 球浦
0690:「奥尻島深歌川の玄武岩」奥尻花こう閃緑岩に貫入する玄武岩 →奥尻町 松江
0691:「奥尻島の米岡層」 北海道南西沖地震で岩盤崩壊多発 →奥尻町 米岡
0692:「奥尻島のホヤ石 」安山岩貫入岩の断面を見る →奥尻町 湯浜
0693:「奥尻島鴨石トンネルの車石」 この大きな車石はどこから来たのか→奥尻町 湯浜
0694:「奥尻島屏風立岩の“石英ひん岩”」花こう閃緑岩に分岐して貫入→奥尻町 湯浜
0695:「奥尻島・崖ノ岬の火砕岩と玄武岩脈」火砕岩を貫く岩脈群→奥尻町 稲穂
0696:「奥尻島北端の稲穂岬の安山岩」 奥尻島・賽の河原→奥尻町 稲穂



2018年6月30日土曜日

北海道地質百選 渡島区

もりのつち 主として渡島半島の山々をあちらこちらと・・・
北海道地質百選 http://www.geosites-hokkaido.org/class/subpref/Oshima.html


0014: 「二股温泉の巨大石灰華ドーム」→長万部町 大峯 二股温泉
0113: 「訓縫層中の貝化石(ビカリヤほか,15Ma)紋別川上流」→長万部町
0128: 「中丿沢活構造」→長万部町
0129: 「上国縫川のゼオライト」→長万部町


0020: 「館平のマンガン鉱」→八雲町 熊石館平
0036: ミルク色の硬質頁岩とノジュール 「模式地の八雲層」→八雲町 春日,ユーラップ川右岸および上八雲,ペンケルペシュベ川
0127: 水中に流出した流紋岩とめのう 「八雲町黒岩奇岩(流紋岩溶岩急冷相)」→八雲町 黒岩
0141: 「上八雲,八雲層硬質頁岩の褶曲」→八雲町
0142: 「上八雲向斜西翼部黒松内層〜瀬棚層(旧国道277号線沿い)」→八雲町
0143: 「海成段丘面(境川面・野田生面,山越・落部・森段丘堆積物」→八雲町
0197: 桜色の菱マンガン鉱 「八雲鉱山跡と温泉」→八雲町 鉛川
0503: 「旧熊石町 熊の湯」→八雲町 熊石平町
0672: 黒松内層の白い崖 「八雲厚沢部線の黒松内層」→八雲町 上の湯


0151: じょうご型カルデラの典型 「濁川カルデラ」→森町 濁川
0152: 山体崩壊と堰止め湖と津波 「北海道駒ヶ岳」→森町
0153: 「弥右衛門の沢左岸,火砕流」→森町
0154: 「鳥崎八景」→森町
0673: 巨大津波堆積物を含む露頭 「森町鷲ノ木の津波堆積物」→森町 鷲ノ木町湯ノ崎


0155: 地球の鼓動を感じさせる間歇泉 「鹿部 間歇泉」→鹿部町 字鹿部
0688: 岩屑なだれ堆積物の陸上部先端 「出来澗崎のクルミ坂岩屑なだれ堆積物」→鹿部町 本別


0163: 断層活動の繰り返しがはっきり 「渡島大野断層の断層変位地形」→七飯町 峠下 0164: 「(大沼せき止め)大沼周辺流れ山地形」→七飯町


0165: 縄文時代の豊かな自然の証拠 「函館市大船遺跡埋蔵文化財展示館」→函館市 大船(旧 南茅部町)

0166: 「黒羽尻岬(枕状溶岩・ハイアロクラスタイト)」→函館市 南茅部区

0167: 「立岩岬〜獅子鼻岬〜屏風岩〜銚子岬(枕状溶岩・ハイアロクラスタイト)」→函館市 椴法華区
0180: 溶岩ドームと火砕流でできた山:恵山火山 「恵山溶岩ドーム(溶岩円頂丘)と地獄火口」→函館市 椴法華区
0217: 溶岩ドームと火砕流でできた山:恵山火山 「恵山水無火口と弘化三年(1846年)の山崩れ」→函館市 椴法華区恵山区

0179: 溶岩ドームと火砕流でできた山:恵山火山 「恵山火山の溶岩ドーム群と元村火砕流堆積物」→函館市 恵山区
0181: 溶岩ドームと火砕流でできた山:恵山火山 「恵山御崎の石灰華と鍾乳洞」→函館市 恵山区

0182: 「戸井築港の流紋岩パーライト」→函館市 戸井区
0183: 亀田半島:新第三紀の火山活動を見る 「日浦海岸の柱状節理」→函館市 戸井日浦海岸

0172: 「函館山(臥牛山)・陸けい島(デイサイト,1Ma御殿山安山岩溶岩)」→函館市
0173: 「立待岬(立待岬溶岩;デイサイト)」→函館市
0174: 「樺太出土マンモス下顎骨と臼歯(函館市天然記念物;1962年11月3日指定)」→函館市
0175: 「カムチャッカ出土マンモス牙(函館市天然記念物;1962年11月3日指定)」→函館市
0177: 「銭亀沢火山灰層(4万1千年前)」→函館市
0178: 「五稜郭・四稜郭」→函館市


0019: 北海道最大の石灰岩体 「上磯石灰岩体と釜の仙峡」→北斗市 戸切地川


0176: 「きれいな海岸段丘面と周氷河現象(大釜谷周辺ほか)」→木古内町


0186: 「小谷石土石流(1973)」→知内町
0187: 「湯の里遺跡(旧石器;1万4千年前)」→知内町


0190: 日本海誕生時の面影を残す 「福島町松浦の赤はげ礫岩」→福島町 松浦南方付近  
0191: 「青函トンネル(施工期間1964〜1988)」→福島町


0025: 道内で初めて認定されたメランジュ 「館浜メランジュ」→松前町 館浜
0162: 付加体中の高水圧を示す 「白神岬のジュラ系に見られる泥注入現象」→松前町 白神岬付近
0169: 付加体中の複雑な砕屑物脈 「松前町折戸浜の砂岩脈」→松前町 折戸浜
0009: ジュラ紀の海溝堆積物 「松前町折戸浜のタービダイト」→松前町 折戸浜
0189: 付加体のパラドックス 「白神岬きのこ岩の成層チャートと変形砕屑岩」→松前町 白神岬付近

0184: 第四紀火山の岩脈群 「渡島大島火山の岩脈群」→松前町
0185: 「砂金掘りとキリシタン」→松前町
0188: 「渡島小島(国指定の天然保護区域(1972.12.12指定)」→松前町

2018年6月26日火曜日

本 6月

2018/06/15→6/28
◇日経パソコン 2018年2月12日号 ・ 日経パソコン 2018年4月23日号

◇地質学調査の基本 地質基準 日本地質学会地質基準委員会/編著
  各地質体における基本的な調査方法を具体的に記述した解説書。地質学を志す初学者、地質試料の測定や地質体調査を行う、地質学以外の分野の研究者など地質体調査に携わる技術者必読の一冊。

◇二十歳(はたち)の君へ 16のインタビューと立花隆の特別講義 東京大学立花隆ゼミ/著
  時間に、恋に、お金に、人生の選択に、社会の不条理に、ちゃんと悩んでいますか? 立花隆の「二十歳の君たちへのメッセージ」を主題とする講義を中心に、著名人16人に聞く「二十歳の君への宿題」を学生がまとめる。
 
◇イギリスの美しい樹木 魅力あふれる自生の森 アンディ・トンプソン/著 山田 美明/訳
  イギリスの土地に生える美しい自生樹木について、古代に移植され定着した種も含めて、木の実や花・葉の形の精細なイラストとともに紹介。樹木の特徴をはじめ、歴史、用途、燃焼特性なども解説する

◇石のはなし 地層の科学 白水 晴雄/著
  石の世界は、探ってみると思いのほか広大で多様です。その中で、最もふつうの石に焦点をあて、野外の自然景観をつくっている石、建築石材、庭園の庭石を中心に、人工の石、化石、宇宙の石なども加えて編まれた石の話。

◇絵でわかるプレートテクトニクス 地球進化の謎に挑む 是永 淳/著
  地球の中はどうなっている? プレートテクトニクスって何? 地球の変化の原動力は? なぜ地球は「水と生命の惑星」になれた? プレートテクトニクスの本質を、イラストや図を利用して、平易に説明する。

◇北海道自然探検ジオサイト107の旅 日本地質学会北海道支部/監修 石井正之/鬼頭伸治/田近淳/宮坂省吾
  ジオサイトとは、ジオ(地球・大地)にかかわるさまざまな自然遺産のこと。ウェブサイト『北海道地質百選』から札幌を中心に選んだ107か所のジオサイトを、11のコースに分けてカラー写真で紹介する。

◇意見・主張が通る「伝え方」 石田健一/著
  意見がなかな通らない、話に説得力がないと感じる、口論になることが多い…。そんな人に向けて、相手の「気持ち」や「感情」に寄り添い、場を温めながら、意見・主張を通す伝え方を伝授する。