2018年6月7日木曜日

無性型が有性型とどうやって交配するのだろうか

Yahara Tetsukazu 矢原 徹一(植物学 生態学 進化学)

出典:
 BRH  >JT生命誌研究館 >季刊生命誌 >生命誌ジャーナル >生命誌アーカイブ >サイエンティスト・ライブラリー >~ 日本の生命研究を築いた研究者の一覧 ~ >進化学 >花の性から広がる多様性の世界…「04:種を越えた多様性を生むサイクル」


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・・・では実際に、無性型が有性型とどうやって交配するのだろうか。
この中学生以来の疑問については実はここ数年、タンポポを使うことでやっと答えを出せたのです。

大学院生の満行知花さんと明らかにしたことですが、私が予想していたメカニズムとは正反対で驚きました。
実は3倍体無性型のセイヨウタンポポは、稀に減数分裂をして染色体を1セットと2セットに分け、正常に機能する花粉を作ることができるのです。

つまり、種子生産の点では無性生殖ですが、花粉を有性的に作ることもできるのです。
こうして外来種のセイヨウタンポポは2倍体有性型の在来種ニホンタンポポと交配し、今も新たな雑種の形成が進んでいることが分かりました。

在来種と交配し巧みにその遺伝子を取り込む雑種タンポポは、植物の性の柔軟さが成せる業なのです。


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